2023年9月11日月曜日
ドアーの吊元交換ご存知ですか?
こんにちは木工定食です
ドア本体はそのまま利用し開き勝手を変える作業方法です
室内の動線的にドアの開き勝手が逆だったら良いのになという時に行います
基本壁側にドアが開いたりと邪魔にならないように設計されていると思いますが
生活している中で動線が変わったりする場合もあるかと思います
そんな時にたまに出てくる仕事です
変更例として下のような事ができます
開き勝手の左右の入替
内開きを外開きに入替
などが可能です↓
全てのドアが可能という事ではありませんが
取り付けてある枠、枠の形状、勝手の変更方向、等によって異なります
ドア本体をそのまま入れ替えれば済む場合もありますし
ドア本体の加工、枠の埋木などが必要になるケースもあるので
現場を見させていただいて説明させていただいております
一般のお客様でもご存じの方は相談いただく事があります
基本知らない方の方が多いと思いますので
今回ちょっとご紹介させていただきました
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年9月6日水曜日
展示台のオーダーメイド
こんにちは木工定食です
台風13号がこちら静岡県にも接近しそうな進路であります
さて今回は展示会に使用する組み立て式の展示台を製作させていただきました
展示台のオーダーメイドになります
構造的には板部材を切り欠いて組み上げる構造です
構造もデザインもシンプルな展示台です
2023年7月25日火曜日
衣桁の修理 カシュー塗り仕上げ
こんにちは木工定食です
衣桁の修理
先日過去のブログを見ていただいたお客様に
ご相談のお電話をいただきました内容は衣桁の修理のご相談でした
その前に衣桁の事を少し
衣桁(いこう)と言います
漢字の見た目でなんとなくは読めますが
知らない人はどんな物かわからないかなと思います
前回の写真ですがこちらが衣桁です↓
自分も数年前に修理をするまで衣桁と言う言葉には馴染みがありませんでした
昔のブログを見ると 衣紋掛け? とか書いてありましたね、笑
当時は言葉は知りませんでしたが
目にした事がありますよねって認識でした
前回ブログに書いた当時は塗師屋さんがこの辺には無く
塗りが剥がれている箇所が足の一部分だったので
お客さんと相談して黒の塗料で色付けする程度で終わりました
この時も全体のホゾの緩みと蝶番が壊れてしまていました
作業内容は本体の組み直しと蝶番金物の取り替えでした
しかし時を経て6年前くらい前に富士市の塗師屋さんと付き合いができました
上の写真の過去物件は8年前くらいになります
という事で一度見積もりをさせていただく為に現調に伺いました
現状は全体的に結構剥がれています
本体のホゾ組みは全体的にスポッと抜けてしまう位グラグラなので
蝶番も本体の動きがあるので歪んでいました
作業の内容は
全体の組み直し / 本体表面の塗り直し / 蝶番金物の取り替え
以上のような内容になります
お見積りを提案させていただいてOKをいただきました
衣桁もお預かりして工場で分解する所から始めます
全体はグラグラだったのでホゾはすぐ抜けました
接着剤の効力は切れていてますが部材に残って付いている接着剤がります
古い接着剤が残っていると新しい接着剤が染み込みにくいので
ノミで削って綺麗に取り除きます
2023年7月7日金曜日
伊豆長岡のお祭り あやめ祭り
こんにちは木工定食です
本格的な夏になってきましたね
先日久しぶりにお祭りに行ってきました
伊豆の国市では伊豆長岡温泉にあやめ祭りというお祭りがあります
毎年7月1日・2日で開催されるので
市内の夏祭りでは一番初めのお祭りになると思います
自分が小さい頃からの記憶だと毎年雨が降っているという印象のお祭りです
なので『あやめ祭り』を文字って『あめ祭り』なんていう人もいます
そして今年はと言いますと
1日目は弱雨、2日目は終日晴れました
これはほんと珍しいです。
考えてみれば梅雨時ど真ん中なので雨が多いのは当たり前ですよね
温泉場の通りを歩行者天国にして開催されるのですが
天気が良かった事もあってか人手が多かったです
今年は近くにある源氏山の散策路もお祭りのエリアとして含まれ
山道をライトアップしてウォーキングコースになっているようでした
しかし子供もいたので登らず通りを散策してきました
これから8月まで市内のお祭りが続きます
市内以外にも三島や沼津では大きなお祭りがあるのでまた行ってみたいと思います
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年6月28日水曜日
障子の組子が折れても入替えて修理できます
こんにちは木工定食です
今日は障子の組子の修理についてよく問い合わせのある相談の紹介です
組子の修理についてです
組子が折れてしまった障子の修理のご相談をいただく時に
障子本体自体を造り替えないといけないかな?
と言った相談を頂く事があります
答えは部分的に取り替え可能です!
図のように一本だけの取り替えも可能です
物によっては部分的に入替えが難しい造りの障子もありますが
一般住宅の障子では90%位は入れ替え可能な造りになっています
障子って見た目が組み込んであるので
部分的に取り替え出来ないようなイメージを浮かべがちですが
組子の桟一本から取り替えは可能です
破損している部材を取り外し
新たに木を同じ大きさ同じ形に加工して入れ替えます
新しい木なので本体の障子が年数経っていて焼けている場合は色が変わります
ご希望がありましたら入れ替えた新しい部材を
既存の焼けた色味に合わせて着色塗装しています
塗装する場合は塗装費が上乗になります
構造的には入れ替えただけで問題ないです
塗装の有無はお客さまに検討していただいています
金額は本数や寸法によって変わるので
その都度お見積りを作らさせていただいております
障子紙は自分で貼るから直すのだけ依頼される方もおられます
お気軽にお問い合わせください
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またこんな場合はご自分で復旧可能ですので確認してみて下さい↓
※ 部材が残っていてただ折れているだけの場合
障子紙を剥がしてから折れている所に木工用ボンドを入れる
マスキングテープや糸で組子の部材を接着剤が固まるまで保持する
以上です
この作業で問題ありません
乾いて固まったら障子紙を貼って完成です
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伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年6月26日月曜日
障子の貼替えのベストな時期について
こんにちは木工定食です
今日は障子の貼替えのベストな時期について書きたいと思いますベストな時期ってありますか?と言われる事がありますが
特にないんです
自分的にはお客さんが貼替えたい時に頼んでもらえればベストだと思います
強いて言うなら貼る業者側からすると乾きの早い時期かなーと思うくらいです
理由は乾きが早いから多少効率良く仕上がる事くらいです
あとは梅雨時期は雨の状況などで納めに伺う予定が前後するって事があるくらいです
この辺はそんなに問題ではないかなーと思います
梅雨時期は湿度も高いので業者的には梅雨時期が少し気掛かりか?って程度ですね
という事で貼る私達側の都合は特に無いのです
今度はお客さん目線からのベストなタイミングですポイントは空調です(自分的ですが)
冬場も夏場も引戸やドアが無いと本当にエアコンが効きません
普段は引戸やドアが無い事は殆ど無いので気付かないと思いますが
かなり影響があります
真夏、高齢の方のお宅の居間や寝室などの建具を預かる時は
主要な部分だけ早めに収めたりと拝領はさせていただいてますが限界はあります
大丈夫だよって言って頂きますが絶対に暑かったりしそうな場合は
ちょっと時期をずらす事もご案内してます
夏場は家にいても熱中症になったりしますから気おつけましょう
この点から言うと真夏と真冬は避けて自然の風で過ごせる季節にした方がベストです
最寄りの業者さんに依頼する際の目安にしてみてくださ〜では!
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年6月23日金曜日
屋外看板の白木実験
静岡県も暑かったり涼しかったりと梅雨らしい天気が続いております
こんにちは木工定食です
今回は屋外看板に塗った塗装の事を書いてみます
かれこれ8年前位になるのですが会社の野立て看板を製作しました
自分達で作ったので木で製作しました
当初木材が屋外でどれだけ耐えれるか?的な事も含めて
半ば実験的な考えもありました
腐ってきたりしたら造り替えれば良いし的な感じで
骨組みになる部分は防虫防腐剤が浸透されている木材を使用しました
ホームセンターで入手できるモノでデッキ材の土台などに使われる材料です
他の部分は全て工場で普段使っている材料で作りました
これまで1年に一回くらい防腐剤を塗ったり塗装を上塗りしたりを繰り返してます
その為か表面の劣化はありますが木材自体の腐りなどは今のところありません
これまで油性で浸透系のガードラックを塗ってきました
性能はバッチリなのですが
再塗装を繰り返すと色が濃くなってくるのがデメリットかなと思います
そこで今度は柱などに使うクレオゾート(商品名でしょうか?)の
クリアを塗ることにしました
こちらは透明なのですが純粋に防虫防腐の成分だけなのでガードラックのように
塗装後も水を弾く様な感じはありません
おそらく直に雨、日光が触れる状態での使用は想定されてないと思いますが
自分もあたりまえだと思います
クリアなので一度木を削って白木に戻してクレオゾートの塗布をしてみました
木材が少し荒くなってきている事もあってか1年くらい経つと
色の焼けや藻の発生がみられました
けれど、今まで1年に一回は防腐剤を塗るというメンテナンスをしているからか
ボロボロになる事はありませんでした
今度はどうして行こうかなと考えながら木材の経年変化を見ながら
良い感じに劣化するのを願いつつ2年ほど経過しました
少し前にある事がきっかけで屋外用のクリア塗装を支度する機会がありました
水性のシリコンクリア塗料です耐用年数は12年位みたいです
劣化すると塗膜がパリパリしてくるという事ですが
今度は白木に削りだ出して使ってみようと思いました
水性クリアなのでどうなんだろうかと思いましたが
すごいコーティング感です
看板の屋根になる部分は年中紫外線があたり雨にも一番曝されるので
入念に4回塗りして塗膜もたせました
塗り過ぎかと思いましたがこれも実験用としてやってみました
今後どうなっていくか経過を見ながら報告いたします
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年6月19日月曜日
ディスプレイ台製作
こんにちは木工定食です
先日ご報告しました富士山ギフトを置かさせていただいている喫茶店のオーナー様から
商品を陳列する際のディスプレイ台製作のご依頼をいただきました
使用方法のご要望で片付けたり移動させる事もあるので
天板と下の置き台が分離できる様にとの事でした
そこでご要望を含めた2案提案させていただきました
A案は打ち合わせの時にお客さんから伺った案になります
B案は折れ脚金物を使用した案です
一つの選択肢として2案を提案させていただきました
それで決まったのがA案です
天板の材料は支給していただいた桧材で製作しており
脚の材料も桧材で支度させていただきました
全体の仕上げはワックスを塗ってあります
脚になる置き台はホゾで組んであります荷重の負荷がかかりそうなところは
2枚ホゾで加工して製作しました
使い方は非常にシンプルな使用方法になりました
気にな事などありましたらお気軽にご相談ください
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年6月13日火曜日
販売開始
今日は久しぶりの晴れ間ですね雰囲気的に湿度も高く暑くなりそうです
こんにちは木工定食です
今日はちょっと昔の話から
数年前ご縁があり地元の観光施設
伊豆パノラマパークさんでハンドメイドのお土産物を販売しておりましたその名も富士山ギフトシリーズです。販売期間は2年ほどでしたが山頂店舗のリニューアルに伴い販売を終了しました(現在は販売を終了しております)
その後パノラマパーク山頂は碧テラスと名前を変えてテレビなどでも拝見する事があります
当時とは景観もコンセプトも変わり伊豆の国市の観光施設として賑わっているようです
テレビで拝見しても面影があまりないのでまた行ってみたいなと思います
駿河湾を山の上から覗き込む景色は健在です
なんか昔の思い出話になってますが
この度別の場所で富士山ギフトの販売を再開する運びとなりました
ご縁があり大変ありがたいお話ですS様ありがとうございます
富士山ギフトの内容ですが当時とラインナップは同じで
カスタネット、マグネット、フォトスタンド、コースター、キーホルダー、カードスタンド
在庫もありましたがパッケージも入れ直したり在庫用に製作を再開させたりと
当時の感じが戻ってまいりました。
今度の販売場所ですが場所は御殿場の某所です隠れ家的というか隠れ家な喫茶店に置かせてもらう事になりました
某所という事はもちろん店名は言えません(・_・)
オーナー様のコンセプトでHPや宣伝などはしてなく
これまでにメディアの掲載依頼などの話も断っているとの事で伏せさせていただきます
とても落ち着いた雰囲気の喫茶店で大人な空間です
御殿場も富士山が近い事もあり富士山ギフトも
ストーリー的にバッチリだと思います
お店にはショップカードを置かさせていただいております
ショップカードも正方形の小さなタイプに作り変えてみました
建設の分野以外で周知できる貴重な機会なの普段接する事のない方にも
建具屋の存在と、こういう事ができるのかとか知っていただく
良い機会になればと思っております
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年6月9日金曜日
障子戸の上手な外し方
こんにちは木工定食です
先週に引き続き静岡県は大雨警報が発令されていますが午後には雨が上がる予報です
今度は台風3号の影響があるそうなので大きな被害がなければいいなと思います
今日は障子戸の上手な外し方について書きたいと思います
と言う事で障子、襖、引戸 などの溝を滑らせて動く建具の外し方のコツです
新築当初はもちろん動きもスムーズで快適に使えている引戸ですが
住宅の経年変化により動きが重くなったりする事があります
原因はいろいろあるのですが
住宅の重みや材料の変化により建具が納まっている枠や敷居、鴨居が変形して建具に干渉する事があります
建具に周りの部材が当たってくると摩擦が生じて動きが悪くなるのという事が起きはじめます
障子の張り替えなどをご自分で行う際に建具が外れない場合があるかと思います
建具の動きは問題ないけど外れないと言った時には図のような位置で外れるか試してみてください
基本的に建具の納まっている開口に対して両端が外れやすい傾向にあります
イメージ的に物理的な重みによって中心部が下がったりする様な現象が起こっています
上の図はよくあるパターンですが逆に開口の中心寄りで外れる場合もあるので
外れない時は建具を少しズラして試みてください
外れる場所がどこかあったりします
しかし建具が全く動かなかったり場所を変えても外れない場合は最寄りの建具屋にご相談してみてください
対応策としては専用のジャッキで鴨居を上に持ち上げて一旦外します
外した後は建具の高さを少し削って調整します
これで動きも軽くなり建具の取り外しもできる様になります
当社も初めてご連絡をいただく方も多く
電話帳で調べてきてくれたり、ネットで検索してくれたりと
今までお付き合いがない方でもご連絡をいただく事が多いです
お気軽にご相談ください
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年6月7日水曜日
建具屋と大工さんの違い
こんにちは木工定食です
建具という言葉自体耳にした事のない方も多い昨今なので
以前から建具って何?
って所を周知しなければなと思ってます
そこで今日は建具って何?の以前に
大工さんと建具屋の違いについて書きたいと思います
お電話で一般の方からお住まいの事について相談があります
その中で大工工事のお悩みもいただきます
その際は『大工工事になるので大工さんや工務店さんに相談してください』と
お伝えする事もしばしばあります。
一言で言うと大工さんは家本体を造ったり修理したりします
建具屋は大工さんが建てた住まいの中のドアや引戸造り付けの家具を製作します
一般の方から見ると分かりづらいんですよね〜
一番紛らわしいのが建具に隣り合わせている枠です
これは大工さんです建物と絡みがあるので大工さんが取り付けます
建具屋が建具と枠を一体に造る事もありますが
この場合でも取付けは大工さんになります
一見同じように木を使っているし
現場などでは見分けがつきにくいかもしれませんね
現場では建具屋は造ってきた建具の周りをウロウロしてます
大工さんは柱材やコンパネなどを使って現場で造り込んでいます
見かけた際には『あなたは〜 建具屋っ?』って声をかけてみてはどうでしょう?
作業を見てるとわかるかもしれません〜
個人的には初見で服装と雰囲気でなんとなく何屋さんかわかります
そして当たりますw
こんな事書いてますがお近くの方で
大工工事か建具屋でいけるのか迷った際には
お気軽にご相談ください
専門外の事は丁重に◯◯屋さんに相談してみてくださいって
事くらいはお伝えできますので
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年5月31日水曜日
木製建具の種類について
こんにちは木工定食です
数日前に静岡県も梅雨入りしたそうで今週末には台風2号の影響がありそうです
台風通過後の週明けも雨が続きそうな予報で梅雨って感じですね
今日は木製建具の種類について書きたいと思います
木製建具の種類については細かい仕様まで分けるととても種類が多いいので
今回はざっくりと3タイプに分けて書いてみます
ドア、引戸、折れ戸の3タイプです。
2023年5月11日木曜日
動画の紹介 建具の組み立て編
こんにちは木工定食です
今日は框組の建具の組み立ての作業風景の動画をご紹介します
動画の工程は組み立ての工程でほぼ完成形になる段階です
完成間近の工程なのでイメージしやすいかと思います
組み立てに至るまでは色々な作業があります
ざっと言うと
荒木の板材から下の写真のような角パーツを製作します
↑縦両側の部材 框(カマチ)と言います
↑横の部材の総称は 桟(サン)と言います
一番上は 上桟(カミザン)
一番下は 下桟(シモザン)
中間の桟は 中桟(ナカザン)
と分けて言ったりもします
↑板戸の板は 鏡板(かがみいた)
戸板(といた)と言ったりします
動画の建具は物入れの両開きの建具になります
この建具は5種類の部材で構成されていますが
デザインによって組子が入っていたりすると
部材の種類は増えていきます下の格子戸は7種類の部材で構成されれいます
組み立ての工程は一番わかりやすく
見ていても面白いので短い動画にしてみました
この動画に行き着くまでにさまざまな工程があるので
そちらも今後分かりやすく動画にできたらなと考えてます
このようにオーダーで製作するので
ご要望に沿って製作する事ができるかと思います
気になる事などありましたらお気軽に聞いください
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年5月8日月曜日
隠し扉的な書棚
こんにちは木工定食です
ゴールデンウィーク明けの1日目です
連休中は伊豆国市も交通量が多くコロナ前の感じに戻ったような様子でした
という事で今日から営業しておりますのでよろしくお願いいたします
連休前に取り付けが完了した案件のご紹介です
今回のご依頼内容は簡単に言うと
扉から家具的な扉に作り替える内容です。
ご要望的には普段は
書棚の様な見え方と使い方でたまに人が出入りをしたいので開閉したいとのご依頼でした。
初めの提案では箱状の書棚家具を製作して
普通蝶番で既存の枠に取り付けるプランで提案させていただきましたが
蝶番が見えないような見え方で
一見開閉できるようには見えない感じにしたいとの事で話がまとまりました
そうすると普通の蝶番ではなく隠し蝶番という金物を使用すれば可能になります
この隠し蝶番ですが普段はあまり使わないのですが
耐荷重をクリアできる物があるか問題だな〜と思いながら調べたら
スガツネ工業さんで出ていました。
その名も HES3D-E190型 耐荷重は3個使いで125kgです
これなら本を入れても余裕のある対荷重です
と言う事でやるならこの金物を使用しないと実現できないので
金物の選定は一択となりました
再度見え方と細部の造りを考えて提案に伺い製作の依頼をいただきました
施工前後の画像です↓
施工前の既存のドアです
奥の部屋は普段納戸ような使い方なのであまり出入りしなので
今回のような構想が出ました
工場で家具的な扉を製作後取り付けました
蝶番や取手も一見目に入らないので
壁に家具が収まっているような感じに見えます
開いた感じです
書棚の奥行きは30cm位あります
人が通れる幅は42cm位になりましたが十分通る事ができます。
正面からの開閉用に書棚の側面板の内側に指を掛ける溝を造り
目立たない様になっています
これもお施主さんのご要望です
完成した後も喜んでいただけてよかったです
今回案件は普段やるような内容ではありませんでしたが
イメージ通りの仕上がりにできました
使用感もしっかりしていてスガツネの隠し蝶番も良い感じでした
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年5月2日火曜日
台湾ヒノキの額縁
こんにちは木工定食です
明日から連休に入らせていただきます
5/3〜5/7までお休みです
5/8(月)から通常営業いたします
よろしくお願いいたします。
先日制作させていただき納品も完了した額の製作の紹介です
お客さまの所有している絵の額が壊れてしまったという事で
造り替えのご依頼をいただきました
元の額は石膏のような材質で彫刻が施されているような額だったようで
今回は木製での製作になるのでガラッとイメージが変わることとなるようです
元の額は見ていないのでわかりませんが
絵の色味ともマッチするようになればと製作させていただきました
製作内容の要望は全体の大きさなどは打ち合わせさせていただき
使用する材料はおまかせでご依頼いただきました
そこで今回は昔から寝かしてある台湾ヒノキにて製作ました
台湾ヒノキは現在では輸入する事ができなくなってます
今回の材料は30年前くらいに入手していた残りの材料でした
現代では希少な材料になります
額の幅が90ミリと板幅が大きめですが
柾目の材料があったので柾目で製作しています
外部から見えないようにホゾ組で製作しました
絵は写真にありませんが
額に入れた感じは絵の色味に合っていて非常に良い感じに仕上がったと思います
今回の仕上げはワックスでの仕上げです
自然な焼けと経年変化で良い色味になっていくと思います
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2023年4月26日水曜日
ミラーフレームと収納家具
こんにちは木工定食です
前回はミラーフレーム製作の投稿をしました
投稿の中では白木のフレームを作りました。
と言うところで終わっていますが実は続編がありまして
今日は続編を投稿していきます
まずあのミラーフレームは最終的に赤と青に塗装する所までご依頼を受けていました。
一言に単色の赤と青と言っても色味のニュアンスがあるので
フレーム本体が出来上がった時点でお客さまに工場に
足を運んでいただき色合わせの作業をしました。
その後 着色+ウレタンクリア を塗装して完成です
この時お客さまはご自宅のリフォーム工事を計画中だったので
後日工事をする際に大工さんに取り付けてもらう話が決まっていたので
完成品をお渡しして完了でした。
その後しばらくして再度ご連絡をいただきました。
リフォームが終わった後に考えていた事をお話いただき
下記の内容のご相談を戴きました
・トイレのリフォームの時に新設した手洗いカウンター下の収納家具の扉の作り替え
(ミラーと同じ色で製作)
・もう一つのリフォームしてないトイレは手洗いカウンター下に収納がないので
小さな収納を造りたい
(トイレットペーパー、掃除用具が入る程度の収納)
と言う事で現場話した方がお互いわかりやすいので
お伺いして打ち合わせさせていただきました
1F、2Fとトイレが2ヶ所あり各ヶ所にミラーが取り付けてありました
ミラーは一見ビスが見えないような製作方法で造りました
取り付け方法も説明してお渡ししたので大工さんの取り付けでバッチリでした。
お会いしたことのない大工さんですが 『大工さんお疲れ様でした!』
青のトイレ完成写真↓
青のミラーのトイレは新設した既製品の収納が設置してありました
ご要望通り造り替える事もできますが
既存の扉に表面材を上貼りして塗装すれば要望はクリアできるので
上貼りして塗装する案で提案させていただきました
この方が金額も安くなります
赤のトイレ完成写真↓
赤のミラーのトイレは手洗いカウンター下に収納が何も無かったので
新たに設置をする案でご提案させていただきました
提案と言っても今回はご要望のイメージを詳細までしっかり思案されていたので
要望をまとめて限られたスペースに落とし込むような提案の仕方です
要望として↓
・カウンター天板から10ミリ下がった大きさに納める事
・箱は半物に区切られているけれど内部は2分割
一方は正面から開閉、もう一方は側面から開閉
・扉が扉だと分からないように箱が置いてあるようなイメージ
・トイレットペーパーの1梱包がそのまま入るようにしたい
と言うような要望をいただいて制作しました
ミラーフレームの製作をさせていただいた段階で
2回目の様な相談があるかもしれないと言う事を聞いていたので
赤と青の塗料は半年ほど保管していたので同じ色で塗装して仕上げました
取り付けてみて同色で製作してるので
赤と青のエレメントがアクセントになって空間が締まりました
お客様も要望通りと言う事で喜んでいただけてよかったです
ありがとうございました。
ありがたい事に今回のお客様の様に
何回かご依頼いただくお客さまもおり
とてもありがたい事だと思います
今後ともよろしくお願いいたします。
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2022年12月9日金曜日
ミラーフレーム オーダーメイド
朝と昼の寒暖差が激しくなってきましたね
こんにちは木工定食です
こちら伊豆の国市ですが最近では最近観光バスも目にするようになり
観光も回復しはじめた感が見られます気おつけながらウィズコロナでやっていきたいですね
先日鏡の製作のご相談をいただきました
お客様から支給していただいたガラスに合わせて額縁を製作する内容です
形状台形のような変形の鏡になります1cm位の幅で外周が斜めに加工されています
鏡をお持ちいただいての打ち合わせで
・フレームの幅の検討
・鏡のエッジをどのくらい出すか
・壁にしっかり取り付けしたいとの事なので取り付ける仕組み
・色味の検討
など細部まで打ち合わせさせていただき制作しました
今回のように要望をとりおあえず言っていただけると助かります
その中で構造的に無理そうな寸法だったりする場合は
別案を提案させていただき納得いく物を目指して進めております
お気軽にご相談ください
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2022年11月19日土曜日
近場の遊び場③黄金崎
こんにちは木工定食です
ここ静岡は日中はまだ気温が20℃に達する日もあり暖かい陽気でおります
ニュースでは東京は日中もダウンを着ている人が行き交うなんて映像を見ると
静岡ってやっぱ暖かいんだなと思いますね
静岡平野あるあるですが御殿場など雪の降る機会がある地域の方は別だと思いますが
平野エリアの住人は雪に弱いです
冬用タイヤの準備をしている家があまり無いって事もそうですが
10年?に一度くらいは平野部でも雪が積もる事があるんです
そうすると大変です休日だと交通量が少ないです家から出れなんですよね
平日に降ったりすると仕事早めに上がろうなんて話になります
実際幹線道路などで事故も増えますし
そんな事を考えていたら前回雪が降ったのは8年前位だったで
そろそろ来る頃かな?なんて思っています
さて今回は近場の遊び場③という事で西伊豆にあります黄金崎のご紹介です
ここ伊豆の国市からは車で1時間程で行けます
コロナ禍なので外スポット+ドライブ的な感じで良いかなと
初めて行ってきました
近場に住んでいて知らなかったのですが馬ロックという景色が有名なようです
展望台まで遊歩道を歩いて散策できるようになっているのですが
手前の展望台の柵に馬ロックで馬という事で
競馬的中の祈願をした絵馬が何枚かぶら下がっておりました
こちらが馬ロックの写真です
自分は馬のように見えましたね
この日は暖かく無風の快晴で外日和でした
それにしても西伊豆の海はきれいなエメラルド色で綺麗です
それと岸壁もきれいで景色最高ですね
海と岩のコントラストが素敵なスポットでした
西伊豆町は夕日スポットで有名らしく夕方狙いで行くのも良さそうです
このエリアからもう少し南下していくと
トンボロという季節によっては干潮時に小島に渡れるスポットもあったり
海の見える露天風呂に入れる公園もあるようで他にも気になるエリアです
伊豆ってどちらかというと東伊豆側の方が
観光施設が多かったりするので注目されがちですが
西伊豆側はゆったりとしていてまた違った魅力のある良い所でした
渋滞も無く行けるので海を眺めながらゆったりとしたドライブを楽しめるので
また違った伊豆を感じられるおすすめのエリアです
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2022年11月16日水曜日
聞きなれない言葉 ウズクリ??
こんにちは木工定食です
前回は框組みの建具の事について触れたので
今回も聞きなれない言葉繋がりでいこうと思います
その名は『ウズクリ』と言います
一般的に聞きなれない言葉ですよね
漢字では『浮造り』と書きます
聞きなれない言葉ですが木材の表面加工になります
このウズクリですがどんな加工かというと
無垢の木の表面をワイヤーブラシやホイールサンダーで研磨して
木目の柔らかい部分を削り込むというか凹ますような加工になります
ホイールサンダーの様なブラシ状の形状で擦るので
面に対してヤスリのように全てを削り込む訳ではなく
木目の硬い部分は残り柔らかい部分が削り込まれます
そのため木目が浮いてくるのです
この加工は見た目にも手で触っても立体感がありボコボコしているので
表面を見ると『浮造り』という漢字もしっくりきます
ウズクリは建具以外にも施されることが多いです
建具の場合には腰板や下の画像のような
板を入れ込んだ建具の板の部分に施したりします
一般的には框材や横桟には行いませんがウズクリ加工をすると
ビンテージ感のある建具になるかもしれませんね
↑ウズクリした杉板を入れ込んだ開き戸です
ウズクリのメリットとしては
表面の柔らかい部分を一度研磨するので
小さな傷が付きにくく凹凸がある事で傷が目立ちにくい事かなと思います
あとは見た目が特徴的なので人によって好みが分かれる仕上げになると思います
当工場ではホイールサンダーで作業しますが
DIYでワイヤーブラシでやる場合は軽めに擦らないと
削りすぎてしまう場合があるので気おつけてください
やり方によってはウズクリと塗装でビンテージ感が出たりするので
いろいろな使い方ができる加工だと思います
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
2022年11月9日水曜日
框戸建具の製作です材料は杉!
こんにちは木工定食です
今日は建具の框戸の製作風景をご紹介したいと思います
まず、この字ですが 框戸(カマチド)といいます
天然の無垢の木でホゾとホゾ穴で製作する方法の建具を框戸といいます
なので引戸タイプでもドアタイプでも框戸といいます
少し内容が逸れますが
建具の用語は昔からの呼び名が多いいので一般の方に説明するときには少し困ります
例えば建具の下の部分が壊れているので部材のヶ所を説明する時には
下桟(シモザン)が.... と言うのですが
これを電話などで説明する時には
『建具の枠みたいになっている所の下の部分』とか
『下の横に使っている部材』とか
自分達にすると何処か遠回りした言い方で説明するんです
なんか言っている自分が何処の箇所の説明をしているのか
分からなりそうな感覚に落ち入ります
けどお客さんにはしっくりくるようで大体通じます
通じると毎回ホッとします (笑)
という事で製作風景です
これが建具の横に渡る部材になる所です
上が上桟(カミザン)
下が下桟(シモザン)と言います
部材は木取りする段階から
何処ヶ所の何処の部材になるという事を決め工程が進んでいきます
なので勝手墨という印を見えなくなるヶ所に記していきます
作業段階で部材がバラバラに運ばれてもこの印で認識して製作します
と今日は框戸にまつわるちょっとしたお話でした
朝夜寒くなってきたので体調にはお気おつけください〜
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした
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