こんにちは木工定食です
前回は框組みの建具の事について触れたので
今回も聞きなれない言葉繋がりでいこうと思います
その名は『ウズクリ』と言います
一般的に聞きなれない言葉ですよね
漢字では『浮造り』と書きます
聞きなれない言葉ですが木材の表面加工になります
このウズクリですがどんな加工かというと
無垢の木の表面をワイヤーブラシやホイールサンダーで研磨して
木目の柔らかい部分を削り込むというか凹ますような加工になります
ホイールサンダーの様なブラシ状の形状で擦るので
面に対してヤスリのように全てを削り込む訳ではなく
木目の硬い部分は残り柔らかい部分が削り込まれます
そのため木目が浮いてくるのです
この加工は見た目にも手で触っても立体感がありボコボコしているので
表面を見ると『浮造り』という漢字もしっくりきます
ウズクリは建具以外にも施されることが多いです
建具の場合には腰板や下の画像のような
板を入れ込んだ建具の板の部分に施したりします
一般的には框材や横桟には行いませんがウズクリ加工をすると
ビンテージ感のある建具になるかもしれませんね
↑ウズクリした杉板を入れ込んだ開き戸です
ウズクリのメリットとしては
表面の柔らかい部分を一度研磨するので
小さな傷が付きにくく凹凸がある事で傷が目立ちにくい事かなと思います
あとは見た目が特徴的なので人によって好みが分かれる仕上げになると思います
当工場ではホイールサンダーで作業しますが
DIYでワイヤーブラシでやる場合は軽めに擦らないと
削りすぎてしまう場合があるので気おつけてください
やり方によってはウズクリと塗装でビンテージ感が出たりするので
いろいろな使い方ができる加工だと思います