2025年6月4日水曜日

お寺さんの台を製作させていただきました

こんにちは木工定食です

市内のお寺さんからご相談いただいた製作物のご紹介です

法事の際に使用する什器のい製作の相談をいただきました
基本的には現在使用している台の寸法での製作になります
全部で3種類の台の製作になりますが
組み合わせによって使い方を変えれる要望でしたので寸法を少し改良して製作しました

材料は現在使用している台はラワン材で造られていますが
近年ラワンで材料を探すと高くなる事と必要な寸法の材料が入手しづらい事もあり
吉野の桧材で提案させていただきました

昔はラワン材が良く流通していて安価な材料の代名詞だった様ですが
だいぶ前から希少な材料になってしまった様です
現代では設計士さんやデザイナーさんが意匠的に選定する場合があるという感じです


まずは①の台になります祭壇の様な使い方をするのですが
場合によっては棚板を外して使用する事もできる様にとの要望で
天板上の2段は取り外せる仕様にしています

脚端部には移動できる様にキャスターをつけてあります
設置する部屋の床がタイルカーペットなので双輪のキャスターで選びました
単輪よ床材にめり込みにくいので使用感が楽だと思います
ちなみにスガツネの対荷重80kgの物で選びました
桧材は無節になります






続いて②の台になります
こちらは単独でも使うし①の前に置いても使うという事で
①の天板高さを5ミリほど低くする事と柱部材の内側に入る幅の寸法で製作しています




③”の台は奥行き方向に2台並べて使用した時の寸法で製作しています



今回の製作はシンプルな見た目ですが
随所にこだわりを詰め込んだ製作になりました

設置は7月に入ってからなのでしばらく保管してからの納品になります

毎回1からの製作になるので細かな寸法や要望は普通の事なので
製作可能であれば盛り込まさせていただいております
納得のいく物を製作できればと考えております

気になることはお気軽にお問い合わせください

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年5月29日木曜日

テーブル天板 面材の上貼り編

こんにちは木工定食です

今回はちょっと番外編な内容ですがサイドテーブル天板の修繕になります

テーブル天板 面材の上貼り編


こちらのテーブルですがウレタン塗装の塗膜の劣化により塗膜が剥がれています
天板自体は無垢でできているので削って色を合わせてサイドウレタン塗装で可能です
しかし今回の場合はビジネスホテルの客室で使用しているため
預かりの期間をあまり取れないという事と予算的な兼ね合いから再塗装は用いませんでした


再塗装以外の方法で対応するとメラミン化粧板の上貼りになります
材料の厚みは1ミリ程度なのでエッジを斜めに面取りする事で自然な仕上がりになります
完成がこちらです


予算的にも再塗装より抑えれますし施工時間も短時間で済むので1晩預かるだけで可能
何部屋かこの施工をやらさせていただきましたが
コップの水滴による輪染みから進行した様な痕跡が見られるので
様々な人が利用する宿泊施設だとメラミンの方が向いているかもしれません

ちなみに再塗装をする場合だと施工に3日、その後触る事はできますが
塗膜の硬化を考えると使用してもらうまでに1週間以上は養生期間を置きたいです

今回は無垢の天板だけど上貼りしましたが
フラッシュ造の貼り物系のテーブルを修繕する場合にはこの方法になります

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年5月11日日曜日

静岡県東部産の桧がありました、てか元々あったみたいです

こんにちは木工定食です

静岡県東部の桧、杉材について




以前店舗の什器の見積もりをさせていただきました
製作物はテーブルになるのですが
その際に近場の木材を取り入れて製作できないかな?
と言う要望をいただきました

静岡県産材というと天竜とかの方で建物の構造になる柱材などは有名ですが
建具材となるとあまり地場の木を使う機会がないのが現状です
建具の部材は細いです細くしても反りが出にくい部位を使う必要なあるので
大工材とは少し違います
という事であまり身近でない材料だったので市内の製材屋さんに相談です

この辺だと天城で杉、桧は切り出されている様で流通しているみたいです
この材料は県産材という正式な認定書がつかない物ですがまさに地場の材料になります
認定書が付く物は木材の市場から流通する様です

この辺を先方に相談したところ認定書とかは必要ないけど
県東部で揃えれるならOKですとの判断をいただいたのでこちらの桧材で選定しました
また突板ベニヤも桧で使用するのですが問屋さんに相談したところ
小山町の方で生産された檜を使って突板を製造しているそうで
こちらも要望に叶う物が揃いました

これを機に少し県産材について調べたのですが
富士市、小山町、天城と以外にあるんだなという事が勉強になりました

製作を実施するのは今年の秋頃になるのでまだ少し先ですが
完成したらまた報告する予定でおります


伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年5月7日水曜日

住まいの印象は建具で決まるかも

こんにちは木工定食です


家づくりやリフォームを考えるとき

多くの人がまず間取りや床材、壁紙に意識を向けますが

意外と見落とされがちなのが「建具」です。

建具とは具体的に住まいの扉やドア、引き戸、障子、襖などが含まれます

なので建具という言葉は、ドアや扉を含むより広い意味を持つ言い方です。

たとえば、「扉」は家具の収納にも室内の出入口などにも幅広く使われる表現ですが

「ドア」は主に開き戸を指し、特に洋風の空間で用いられることが多いです。

建具の種類を正しく理解することで

住まい全体の統一感や使い勝手を大きく向上させることができます。





2025年現在、建具の選び方にもいくつかのトレンドが見られます

第一に注目されているのが

省スペースでバリアフリーにも対応しやすい「引き戸」の人気の高まりです

特に和モダンなインテリアとの相性が良く

縦格子や無垢材を使ったミニマルなデザインが

都市部のマンションや平屋住宅で好まれています。


一方で、遮音性や気密性を求める場合には「ドア(開き戸)」が適しており

寝室や書斎などのプライベート空間に採用されています。


また、建具に使われる素材も多様化しています。

天然木を使用した温かみのあるデザインは根強い人気があり

とくにFSC認証を受けた国産木材などサステナブルな素材への関心が高まっています。

一方で、ガラスを組み合わせた建具は採光性に優れており

空間を明るく開放的に演出してくれます。

さらに、モダンな住宅ではアルミやスチール素材のドアも多く見られ

インダストリアルな雰囲気づくりに一役買っています。

当方では木製の建具の製作を行っています

スチール建具や間仕切りを取り入れたい場合は

デザイナーさんや施工する工務店さんに相談してみてください



技術面では、スマートホーム化の波が建具にも及んでいます

スマートロック対応のドアや、音声やアプリで開閉できる自動扉など

利便性とセキュリティを兼ね備えた製品が登場しています

特に共働き世帯や子育て中の家庭、高齢者のいる家庭においては

今後これらのスマート建具が暮らしを大きくサポートしてくれるかもしれませんね


またデザイン的な視点でも建具は単なる仕切りや出入り口ではなく

空間の印象や機能性を大きく左右する重要な要素です。

扉のデザインひとつで部屋の雰囲気が引き締まり

ドアの素材や色合いによって光の入り方や空間の広がり方にも違いが生まれます。

だからこそ、建具を単なる「建材」としてではなく

自分らしい空間づくりのアイテムの一つとして捉える事が

これからの住まいには必要だと思います


これから家づくりやリノベーションを考えているなら

ぜひ「建具・扉・ドア」それぞれの役割と特徴を正しく理解し

暮らし方に合わせた選択をしてみてください。

デザイン性、機能性、そして環境への配慮をバランスよく取り入れた建具は

日々の暮らしに快適さと美しさをもたらしてくれるはずです。

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年5月2日金曜日

伊豆の国市 障子の張替えで別荘がもっと快適に

こんにちは木工定食です

今日は別荘地に仕事に行くことがあるので

オーナー様向けの記事を書いてみます


ここ伊豆の国市には

ダイヤランド、エメラルドタウン、小松ケ原別荘地、富士見ニュータウン

といった人気の別荘地があります

夏などは平野に比べると気温が低くとても気持ちのいいエリアになります

豊かな自然に囲まれた静かな暮らしが魅力です


その一方で障子の劣化や紙のたわみ、破れといった

建具の不具合にお困りの方も多いのではないでしょうか。

これには湿気が関係してます

特に、別荘として長期間不在になる住宅では

湿気や気温差によって障子紙が波打ったりカビが発生したりと

見た目にも快適性にも影響が出やすくなります。


「久しぶりに訪れたら障子がボロボロだった」


「障子紙の色が黄ばんでしまって部屋が暗く見える」


など、ふと気づくと状態が悪化していることも少なくありません。


当社は伊豆の国市にある1930年創業の建具屋です

地元の気候や住宅事情を熟知しながら

建具、家具の製作取付から障子の張替えや修理を専門に行っています

障子一枚からでもお伺いしております

和紙の種類や耐久性の高い素材など何種類かありますので

ご要望を伺った上でオーナー様に最適な提案をさせていただいております。

また、建具の歪みや滑りの悪さなども調整できますので気軽にご相談ください

案外少しの調整で快適な使い心地を取り戻すことができます。

近年は建具の造り替えのご要望も増えており

和室はもちろん、リビングや書斎などに調和する提案もさあせていただいております


障子は部屋の光の入り方や空気感に大きく関わる存在です

破れたり色あせたりしたままではせっかくの別荘の魅力も半減してしまいます

気づいた時に、障子の張替えでお部屋の印象を整えてみてはいかがでしょうか

見積もり、相談は無料で対応しております

お気軽にご相談ください


※当社は木製の建具家具専門んびなるためアルミ冊子などは対応しておりません



株式会社 山口木工所

静岡県伊豆の国市原木816-2

055-949-2039

営業日 / 平日 8:00〜17:30

休業日 / 土、日、祝日


https://maps.app.goo.gl/n5ZAiE1YmkNc8ksS7


ホームページのQRコードです↓





伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年4月30日水曜日

物語に学ぶ扉の意味

こんにちは木工定食です


今日は映画や物語に出てくる扉、引戸の役割について思った事を


私たちが日々向き合っている「扉」や「引戸」。

それはただ空間を仕切るための道具では無いのかなと、、、

 物語の中ではその向こうに何があるのか

開けると何が始まるのか、モンスターが出てくるのか

映画や物語の中ではそんな想像を掻き立てる使い方をしています


『アリスの不思議の国』では、小さな扉をくぐってアリスが不思議の国に入り込みます。

『ナルニア国物語』では、クローゼットの奥が別世界に通じています。

『アラジンと魔法のランプ』では「開けゴマ!」の呪文で秘密の扉が開きます。

『青ひげ』の物語では、絶対に開けてはいけない扉が鍵を握る展開になります。


こうした扉は、「境界」であり、「秘密」であり、そして「冒険の入り口」でもあります

私たちがつくる扉も誰かの暮らしの入口なのかもしれません


障子を開けると、優しい光と風が通るリビング

 引戸の向こうに家族が集まる団らんの場


物語や曲にインスピレーションを得た生活を描いている方もいらっしゃると思います

具体的な写真、では伝えることの難しい部分もありますし

そんな理想の一部を建具が叶える要素になれればと思います


伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年4月22日火曜日

障子の造替え

こんにちは木工定食です

先日、伊豆の国市内の別荘地にて
障子の造り替えをさせていただきました
写真の後ろ側も窓サイズの障子を入れさせていただいたのですが
この日は天気が良く逆光でどうしても見れる写真が撮れませんでした

こちらの画像も加工してやっと見れる感じです
毎回障子撮影する時は逆光に悩まされます
曇り、雨天の方がいい感じに撮れます

今回は吹寄せという障子のスタイルで製作しました
お客様から画像をいただき製作しました

障子紙はワーロンシート K-104 (水入り落水) という材料を貼っています
普通の無地、雲竜、色付きより価格は高いですが
こちらの柄を気にいっていただき選びました


元々の建具は茶色く塗装してあったのと吹寄せ障子に造り替えたので
部屋全体の印象がとてもスッキリした感じになりました

建具ってちょっとした事ですが壁の様に見えてくるので
結構部屋の印象が変わります

部屋の模様変えというと壁紙の張替なんかは一般的かと思いますが
建具の造替えも予算が許せばお勧めです
お気軽にご相談ください。

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした


※ちなみに壁紙の張り替えなどはやっておりません
内装屋さんやクロス屋さんになります最寄りのクロス屋さんへ、、

2025年4月14日月曜日

アートパネルの製作

こんにちは木工定食です
番外編的な感じですがアートパネルの制作をしました

お客様からのご依頼で
鉄のプレートを切り抜いて製作した絵をお持ちいただきました
この切り絵を壁に飾る方法を検討しました
初めはそのまま壁に打ちつける考えだったそうですが
額なのか?バックパネルなのか?少し背景があった方が良いんじゃ無いか
というご相談でした
お持ちいただいた切り絵が下の画像になります


一つの提案として背景にパネルを製作して切り絵を取り付けるのですが
パネルと切り絵の間に10ミリのスペーサーを入れ
少し隙間を設ける事で奥行きを出し切り絵の陰影を出す事で製作させていただきました


パネルの表面材はメラミン化粧板を使って切り貼りしました
デザインはお客さんのスケッチをもとに検討しました


完成したのがこちらです
単色メラミンの質感も切り絵のプレートに合っていて素敵な仕上がりになりました


伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年4月10日木曜日

ローソファー(椅子)の幅詰めリメイク

こんにちは木工定食です

先日、木製雨戸の修理をさせていただいたお客様から
工事の後に椅子のリメイクの御相談をいただきました

椅子といってもソファーの様な使い方の椅子になります

今回は以下3点のご要望をいただきました

            ・幅を5cm狭くする
            ・座面を木にしたい
            ・表面の削り直し

椅子リメイク01

全体の幅詰めはホゾを取り直して
削り直しもあるので部材を全て分解してからの作業になります
一度本体を組み直し補強も見えない所でしました
先にクリア塗装で仕上げてみました
全体の色味を既存の部材に合わせて色合わせしていきます

椅子リメイク02

椅子リメイク03

座面の部分は同じ勾配で造り直してます
少しでも軽くしたいとの事でフラッシュ造で製作
表面材は既存本体に馴染む様に突板、角は無垢の部材で仕上げています

椅子リメイク04

椅子リメイク05

色味も合わせて同じ様にクリア塗装で仕上げました
2脚並べる計画で加工させていただきました
5cmづつ2脚で10cm狭くなる事でお部屋に並べて置ける様になりました
元々幅が55cmとゆったりしたサイズだったので
5cm幅詰めして50cmになっても余裕のサイズ感です

背もたれの格子幅にぴったりのクッションをお客さんが製作されたので
座面と背にクッションを置いてお使いになるそうです
クッション見せていただきましたがプロが作った用な出来栄えでびっくりしました

置く場所が無いので物置に置いてありましたが
少し手を加えて素敵に生まれかわりました

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年2月14日金曜日

ホームページをリニューアル

こんにちは木工定食です

当社ホームページをリニューアルしました
といっても主要な内容のみなので随時編集中です

新しいホームページはこちらからお願いします



伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年1月6日月曜日

2025年もよろしくお願いします

今年も不定期で投稿してますので木工定食をたまに覗きにきてください

2025年もよろしくお願いいたします


1月という事で、ここ原木地区ではドンド焼きが今も残っています
今週末はおんべ造りがあるので参加しようと思ってます
年配の方が中心になって指揮してくれるので当日は労働部隊です

当日は早朝6時頃に点火になります
最近話で聞いた中だと夜に始める所もある様で地域によって様々ですね
どうせやるなら晴れることを願ってます


伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2024年12月19日木曜日

木製アタッシュケースのリアップ


木製アタッシュケースのリアップ



こんにちは木工定食です

ブログではどちらかというと番外編的な内容を投稿していますが
今回は今までで一番の番外編じゃないかなという内容です

今回の品物ですが木製のアタッシュケースを持ってきていただきました
最初電話で相談いただき外側の傷んでいるカ所や汚れが綺麗になればという要望でした
アタッシュケースは初めての案件だったので
現物を持ってきていただき作業が可能か見させていただきました

基本的には木製(削る事ができる無垢材)である事、形状がクリアできれば作業は可能です

下の写真が持って来ていただいた状態の写真です



一見見た感じでは分かりにくいのですが造り的には
外周の部分が無垢材、面の大きい部分は突板合板で造られています
外周の部分は無垢なので問題はありませんが
突板合板は0.3ミリ位の無垢材をスライスした材料を合板に貼り付けてあるので
ほぼ削れません削っていくと下地のベニヤ層がすぐに出てきてしまします
下の写真の部分で作りが違います↓



そのため今回は突板面に関してはやれる範囲が限りがあります
という条件付きで見積もり金額を提案させていただきOK頂きました

見た目で判別しにくい要因は表面は全部天然木の状態なので
焼けの感じなどが自然に経年変化する所にあるかと思います
このアタッシュケースも無垢部分と突板合板部分では違和感はありません

悪い言い方すると貼り物とか言うかもしれませんが
この製作方法になる場合はそれなりのメリットも有ります
例えば無垢の板だと反りが出やすい事、重量が増す事などがあげられます
無垢の方が高級っぽく捉えられがちですが
適材適所で製造方法は決められていると思います

という制限付きで取り掛からさせていただきました
全体的に焼けが取れた事で当初思っていたより綺麗な木目になりました
お客さんにも仕上がりに満足していただけたようでよかったです






今回は木部の相談で可能でしたが
各所金物や内部の張り地の修理等はカバンの修理屋さんの修理になります
今回のアタッシュケースの金物も取り扱わない物だったので
確実にカバン屋さんの仕事になるかと思います

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2024年11月11日月曜日

規格品の建具の修理について

こんにちは木工定食です

今回は規格品の建具の修理についてです


現在建具には2種類の施工パターンがあります

建具屋が取り付ける建具

一つは大工さんが枠を付けた後、建具屋が採寸して製作・取付けする製作建具

大工さんが取り付ける建具

もう一つは建材屋さんから販売されている枠と建具が一体になって製作されている
規格品(既製品)の建具があります
この場合は枠の寸法が決まっていて建具も寸法を合わせて製作してあるので
枠の取付寸法を守りながら大工さんが建具を取り付けます
この場合は建材系の問屋さんが流通ルートになります

規格品(既製品)の建具の見分け方

素人目では規格品、既製品か製作品か判断しにくいかと思いますが
規格品の特徴として
建具の表面が木目のシートの様な表面で仕上がっている
この様な建具は規格品の可能性がかなり高いです

建具のどこかにこの様な製造番号とか記載されたシールが貼られてると思います
探してみてください


規格品の建具だった場合

上記のシールが貼られてたりする場合は
施工してしてもらった建設会社さん、工務店さん、大工さんに相談してみてください
金物が壊れている場合など製造番号から調べる事ができ
迅速に比較的簡単に金物の取り替えを行なってくれると思います

また、メーカーによってはお客さん自身がホームページで調べて取り替えられる
アフターメンテナンスのサイトを用意しているメーカーもあるので
一度調べてみてください

といっても施工業者が無くなっていたり、付き合いが無くなっている場合など
色々な事情で相談のお電話をいただき金物の取り替えなど行う事がありますが
この場合、使われている金物の特定をするまでに時間がかるのと
金額的には割高になります

自社の金物で製品を販売しているメーカーもありますし
何年かおきにシリーズを変更するたびに
金物メーカーを入れ替えて販売しているメーカーもあるります
取り替えれる後継の金物が存在しない場合は穴埋めをして他の金物で付け直す事になります

建具に限らずですが不具合があった場合は施工していただいた所に相談してみてください
これが一番いいと思います。
それでも解決しない等ありましたら最寄りの建具屋にご相談ください

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2024年11月10日日曜日

2024年11月8日金曜日

テーブル(天板のみ)リメイク例の話

こんにちは木工定食です

円卓テーブルのリメイクのご紹介です


円卓テーブルをリメイク案する時にもう一度テーブルとして使用する際には
大まかに2種類の方法になるかと思います
その内の例をご紹介します


まず椅子で使用するテーブルの場合
天板高さが700ミリ位になります下記の様な丸脚タイプがありますが
この様な丸脚を製作する轆轤(ろくろ)は設備としてないので
知り合いの挽物屋さんに協力してもらう事になるのですが
手仕事で削り出してくれるのでデザインは自由にできます
座のタイプの場合座卓テーブルなどと言いますが
高さは350ミリ前後になります
足が折れる使い方にできる金物を使用すれば
収納も省スペースで可能になります
この折れ脚金物強度がしっかりしているので折れなくてもいい場合でも
木で幕板を製作するより金額を安く上げる事ができるので
意外に使用する機会があります



DIYなどでも部材と金物さえあれば簡単にテーブルが製作可能なアイテムかと思います






また過去例としてだいぶ番外編的な感じですが
天板の下に収納を製作しその上に天板を設置し利用する場合もありました
使う方の発想で意外にニュータイプなリメイクになるので
お気軽に相談いただければと思います


伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2024年10月10日木曜日

障子の張替の良い時期になってきました

こんにちは木工定食です

ようやく過ごしやすい気温になってきましたね

という事でたまに聞かれる障子紙の張替えのベストな季節になりました
仕事をする側としては通年いつでも大丈夫なので気にしないで欲しいのですが

お客さんの側からすると秋か春先が良いと思います
障子を預からないといけないのでその間障子や襖が無い部屋で過ごす事になります
そうなると空調の効きが悪くなります
その為エアコンを使わない時期がお勧めかと思います

ここ数年夏場はとても暑いので配慮が必要だと考えています
座敷など普段使わない部屋なら問題ないですが
居間、リビング、寝室等は避けた方がいいと思います

という事で張り替えるなら今がベストな時期です


あと11月12月は張り替えの問い合わせが多くなるので
ご希望の予定に添えない場合がありますお早めのご予約を考えてみて下さい


伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした





2024年9月20日金曜日

建具で室内を模様替え

こんにちは木工定食です
今回は建具の造り替えについてご紹介です

建具で室内を模様替え


建具ってそもそも造り替える物なのか?
と思うかもしれませんが
個人の方、建設会社さんからの依頼に関わらず案外いらっしゃいます

リフォーム時に造り替えるだけに限らず
建具だけをデザインを変えて造り替える場合もあります
この場合は室内の模様替え、あるいは用途を変えたい等理由は様々ですが、、、

建具って壁の様な位置で目に見えるので
意外に空間の印象をガラッと変える事のできる要素を持っています
カーテンを替えるよう様な感覚で建具を造り替えるのも選択肢の1つだと思います

今回はイメージチェンジだけでなくプライバシーも考慮してのご相談をいただき
提案させていただきました

初めの要望はいわゆる障子紙を必要としない建具だったのですが
彩光と住宅周囲の視線を考えてネコマ障子(通称:雪見障子とも言います)
の形式で提案させていただく事になりました





といっても障子紙は破れるので避けたいという事と
今後床を畳からフローリングに張り替える事を念頭に
 ザ・和室 の障子は避けたいという2点を考慮して考えました

まず障子紙の破れに関してはワーロンシートを見ていただいたら気に入っていただけました
色も色々ある事も気に入っていただけた部分です

次に ザ・和室 の障子を克服する部分ですが
見た目は障子紙の様なワーロンを使いながら和っぽくない障子を考えなければなりません
まず障子の印象を構成している要素として
繊細で軽いイメージが関係してると思います
この要素に触れない様に各所考えてみました



各部材の寸法を少し太めにしました
といっても組子の桟はあまり太くすると野暮ったくなるので6ミリで考えます
6ミリでも2本ずつ入れる事で全体の印象は重厚になります
縦横2本ずつ入れる事で小さな四角の枡が生まれます
この小さな四角が離れて観るとドット柄に見えてきます
普通の障子も四角の構成ですが
ドットで入れる事で一気に絵柄感が出てきます

この辺は施主さんとフローリングの床になる事を想像しながら決めていきました



障子をあげた部分に透明のガラスが入ります
今回はガラスが入る事と組子が標準より多いい事で建具の自重が重くなるので
全ヶ所フラッター戸車の仕様で製作、施工させていただきました
取り付け後はちょうど良い使用感で仕上がりました

今回はかなり手の込んだ造りになっていますが
標準的な形に少し理想を加えるだけでも印象が変わります
お気軽にご相談ください

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2024年9月19日木曜日

久々家具のリメイク

暑さ寒さも彼岸までを信じたい今日この頃です
こんにちは木工定食です

久しぶりの家具のお直しをさせていただきました
昔の文机(フミツクエ、ブクエと読むそうです)とスツールです
どちらも表面の感じなどは状態がいいものでした

毎回見積もり前には施主さんと修理内容について打ち合わせします
残したい部分や雰囲気によって毎回内容は少し異なります
今回は全体の雰囲気として自然な感じを求めていたので
オイル仕上げのご要望で行いました
スツールの方は秋田木工という家具メーカーが製造しているスツールで
現在でも同じ形で製造しているという話を施主さんから教えていただきました
座面の生地がレトロで良い感じです

こちらのスツールは木部の塗装を剥がして白木にしオイルを塗ります
曲げ木の部分や機械が入らないところは手で削っていきます
木肌が出たところでペーパーの番手を上げていき仕上げていき
オイルで仕上げナチュラルな感じに仕上がりました


続いて文机です
全体的に状態はいいものでした
結構虫に食われていたりする事があるのですが
大きな破損部分はほとんどありませんでした

天板をペンキで塗り潰した感じです
この天板を削るのはもちろんですが、下の部分を同じく全て削っていくか
今のままを残して天板の雰囲気を合わせるかで2通り提案させていただきました
いつも見積もり金額とやり方を説明させていただいてます
金額も判断基準にしてもらって検討していただいています

という事で今回削るのは天板のみになりました
状態が良かったので自分もこちらのやり方をおすすめさせていただきました

とはいってもホゾの緩みなどがありグラグラするので
脚部分は分解して組み直し、引き出しも多少削ってスムーズに調整する内容です
表面の見た目は既存のままだけどしっかり手は入れてきます

各部バラして接着剤を入れ直して組み直します
元々天板は上から釘で打ちつけて固定した後木栓を施してありましたが
今度は桟木を取り付けて天板の下から固定することにしました
この桟木が反り止めの役目も果たしてくれてます
そんなにある事でも無いですが次回手を入れたい時には
天板の上面を傷つけずに外す事ができます

天板を取り付けた感じです
下から覗き込んでも引き出しがあるので補強で入れた桟木は見えません
天板もペンキで塗ってあったのでどんな木目かわかりませんでしたが
大きな割れ等無い天板で良かったです
この状態で下の部分も組み直しは完了してるので
この後は着色材で色合わせしてオイルを塗って完成です
脚部分の表面は既存のまま生かしたので年数を重ねた感じを活かせました
全て綺麗にする場合もありますが
今回の様に既存を生かして手を入れる事もあり
過去には組み直しだけ行う案件もありました
ご要望に沿って提案させていただいてますのでお気軽にご相談ください

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした