2024年9月19日木曜日

久々家具のリメイク

暑さ寒さも彼岸までを信じたい今日この頃です
こんにちは木工定食です

久しぶりの家具のお直しをさせていただきました
昔の文机(フミツクエ、ブクエと読むそうです)とスツールです
どちらも表面の感じなどは状態がいいものでした

毎回見積もり前には施主さんと修理内容について打ち合わせします
残したい部分や雰囲気によって毎回内容は少し異なります
今回は全体の雰囲気として自然な感じを求めていたので
オイル仕上げのご要望で行いました
スツールの方は秋田木工という家具メーカーが製造しているスツールで
現在でも同じ形で製造しているという話を施主さんから教えていただきました
座面の生地がレトロで良い感じです

こちらのスツールは木部の塗装を剥がして白木にしオイルを塗ります
曲げ木の部分や機械が入らないところは手で削っていきます
木肌が出たところでペーパーの番手を上げていき仕上げていき
オイルで仕上げナチュラルな感じに仕上がりました


続いて文机です
全体的に状態はいいものでした
結構虫に食われていたりする事があるのですが
大きな破損部分はほとんどありませんでした

天板をペンキで塗り潰した感じです
この天板を削るのはもちろんですが、下の部分を同じく全て削っていくか
今のままを残して天板の雰囲気を合わせるかで2通り提案させていただきました
いつも見積もり金額とやり方を説明させていただいてます
金額も判断基準にしてもらって検討していただいています

という事で今回削るのは天板のみになりました
状態が良かったので自分もこちらのやり方をおすすめさせていただきました

とはいってもホゾの緩みなどがありグラグラするので
脚部分は分解して組み直し、引き出しも多少削ってスムーズに調整する内容です
表面の見た目は既存のままだけどしっかり手は入れてきます

各部バラして接着剤を入れ直して組み直します
元々天板は上から釘で打ちつけて固定した後木栓を施してありましたが
今度は桟木を取り付けて天板の下から固定することにしました
この桟木が反り止めの役目も果たしてくれてます
そんなにある事でも無いですが次回手を入れたい時には
天板の上面を傷つけずに外す事ができます

天板を取り付けた感じです
下から覗き込んでも引き出しがあるので補強で入れた桟木は見えません
天板もペンキで塗ってあったのでどんな木目かわかりませんでしたが
大きな割れ等無い天板で良かったです
この状態で下の部分も組み直しは完了してるので
この後は着色材で色合わせしてオイルを塗って完成です
脚部分の表面は既存のまま生かしたので年数を重ねた感じを活かせました
全て綺麗にする場合もありますが
今回の様に既存を生かして手を入れる事もあり
過去には組み直しだけ行う案件もありました
ご要望に沿って提案させていただいてますのでお気軽にご相談ください

伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした