木製アタッシュケースのリアップ
こんにちは木工定食です
ブログではどちらかというと番外編的な内容を投稿していますが
今回は今までで一番の番外編じゃないかなという内容です
今回の品物ですが木製のアタッシュケースを持ってきていただきました
最初電話で相談いただき外側の傷んでいるカ所や汚れが綺麗になればという要望でした
アタッシュケースは初めての案件だったので
現物を持ってきていただき作業が可能か見させていただきました
基本的には木製(削る事ができる無垢材)である事、形状がクリアできれば作業は可能です
下の写真が持って来ていただいた状態の写真です
外周の部分が無垢材、面の大きい部分は突板合板で造られています
外周の部分は無垢なので問題はありませんが
突板合板は0.3ミリ位の無垢材をスライスした材料を合板に貼り付けてあるので
ほぼ削れません削っていくと下地のベニヤ層がすぐに出てきてしまします
下の写真の部分で作りが違います↓
そのため今回は突板面に関してはやれる範囲が限りがあります
という条件付きで見積もり金額を提案させていただきOK頂きました
見た目で判別しにくい要因は表面は全部天然木の状態なので
焼けの感じなどが自然に経年変化する所にあるかと思います
このアタッシュケースも無垢部分と突板合板部分では違和感はありません
悪い言い方すると貼り物とか言うかもしれませんが
この製作方法になる場合はそれなりのメリットも有ります
例えば無垢の板だと反りが出やすい事、重量が増す事などがあげられます
無垢の方が高級っぽく捉えられがちですが
適材適所で製造方法は決められていると思います
という制限付きで取り掛からさせていただきました
全体的に焼けが取れた事で当初思っていたより綺麗な木目になりました
お客さんにも仕上がりに満足していただけたようでよかったです
各所金物や内部の張り地の修理等はカバンの修理屋さんの修理になります
今回のアタッシュケースの金物も取り扱わない物だったので
確実にカバン屋さんの仕事になるかと思います
伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした