2025年7月28日月曜日

祠の扉を製作しました

こんにちは木工定食です

少し変わった場所の建具の製作取付のご紹介です

祠の扉を製作です

普通の住宅には無いですよね
こちらはお世話になっているお寺さんからのご依頼なのですが
屋外にある石で出来た祠の扉の製作をさせていただきました


元々は扉も石で造られていた様ですが扉が無い状態でした
今回祠の周りを修繕したタイミングで
扉を木製建具で製作するご相談をいただきました

祠開口の周囲に扉用の凹みのが15ミリあるので
石の扉があったであろう同じ部分に取付を考えます

枠と一体型の蝶番を使わない方法で建具を考える事になりました
蝶番を使わないので建具本体にツノを付けて枠に入れ込みます
いわゆる軸吊の様な造りになります

この場合建具と木枠を先に工場で組み立てて
現場では木枠と祠の溝の調整をしながら取り付けます
程よいハマり具合にしてコンクリと木材用の接着剤で施工しました

普段は閉じておくとの事で簡易的ではありますが
鍵を取り付ける要望をいただいたので掛け金と南京錠を付けました

 開口の寸法は 縦が40cm 横が30cm 程の小さな建具になります
建具の形式で言うと『鏡板入り框組両開き戸』と言う感じでしょうか?

材料は桧材で製作してます
縦の框が15ミリしか無いので
掛け金は一番小さいサイズの物でギリギリ付きました

祠自体が軒先の下にあるので完全に雨からは守られる環境です
なので無塗装の生地仕上げで収めています

これまでに同じ様な事例ですと
お稲荷さんの扉や石灯籠の扉などがありました
どれも小さな扉ですが建具の分野になります
少し変わった施工場所の小さな建具という事でご紹介しました


伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

2025年7月22日火曜日

台湾桧にて額縁製作

こんにちは木工定食です

フレームレスの写真の額を製作しました
アルミ複合版のパネルがベースの写真の額を制作しました
フレームレスでも飾れる作りになっていたので
また額から外して日焼けの跡が出ない造りにしています
額縁の縁が写真に被らない仕組みです


額のフレームが2重の様な感じに見える額に仕上げてます
元々ピクチャーレールが付けてあるので
便利ですしスッキリ飾れますね
お客様にも喜んでいただけました



夏という事でちょと市内のお祭りをご紹介します

ここ伊豆の国市では8/3に毎年狩野川沿いで花火が打ち上がります
狩野川台風の鎮魂の思いが込められた花火大会です
8/1には大仁地区でも花火大会があるのですが
どちらも打ち上げ場所から会場の距離が近いので
真上を見上げるような花火大会です遠くから見るのもいいですが
会場で見るのも他の花火大会と一風変わっていていいですよ



伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした

半鐘台の製作 

こんにちは木工定食です

前回の投稿と同じ寺院の製作物をご紹介します
前回の台を製作した後にご相談いただきました

半鐘という少し小さめの鐘を吊るす台の製作の依頼をいただきました
要望を伺い当初2パターンほど提案ささていただきましたが
建物に絡めての方が一番ベストですが、、という運びに至りました

お寺さんがお付き合いいただいている建設会社さんにご相談する事も含めて
再度検討していただきました
その後構造上後からやる場合は結構手間がかかるという事で
再度ご相談いただきました

という事で置き型の半鐘を吊るす台の製作をさせていただきました
設置場所の天井高、置けるスペースに限りがある事と
鐘を鳴らす理想の高さでいろいろ検証しました
という事で4本の柱で鐘を吊す様な仕様に辿り着きました

イメージがこちらです


材料はヒノキの芯を避けて製材された背割れの無い材料で製作しました
2面上小というランクの材料になるのですが大きさも結構大きいので
なかなか探すまでに時間がかかりましたがいい感じの仕上がりになりました


工場で組み上げ本堂へ搬入後半鐘を取り付けました
本体の高さは2m65cmになります
半鐘は60kg程の重量になります
吊す金物は建築金物でも提案させていただきましたが
仏具屋さんの方で吊す金物を手配できる事になったので
金物は支給材で本体の加工をして取り付けました



色々高さと大きさに関しては悩みましたが
最終的には半鐘を鳴らしやすい高さになったので
いろいろ検討した甲斐がありました

半鐘(ハンショウ)については自分は今回初めて調べることになりました

ちなみにchatGPTに説明を頼んだっら下記の様な文になりました


お寺の半鐘(はんしょう)とは?


お寺にある「半鐘(はんしょう)」は

小さめの鐘で、昔からいろいろな合図に使われてきました。



名前の意味


「半鐘」という名前は

大きな鐘(釣鐘)の「半分くらいの大きさ」だからそう呼ばれています



半鐘の使い道


時間のお知らせ

 朝や夕方のお経の時間、門の開け閉めの合図として鳴らしました。


法事やお葬式の合図

お経が始まる前などに鳴らして、みんなに知らせます。


火事や災害の知らせ

昔は火事が起きた時など、危険を知らせるためにも使われていました。


修行の時間の合図

座禅や掃除、食事の時間を知らせるのにも使われます。



という事で昔では火の見櫓に付いていたりと

お寺以外にも使われていたみたいですね

今回のお寺では法要や催事の時の合図に使う様です

設置後に鳴らしてもらいましたが現代のスピーカーから鳴るサイレンより

音の広がり方が耳に響く感じがしました

本堂の中なので尚更響いて聞こえたかもしれませんが、、、

今後半鐘を吊る台を製作する事は無いと思うので貴重な経験になりました




伊豆の国市 建具屋 山口木工所でした